建築・設計事例集

アントレパルク : 世田谷区(公園入口に接している)

(第2種住居専用地域  準防火地域  第3種高度地区  敷地面積約232㎡)

公園入口の道路と都道鮫洲・大山線幅員20.0mが直角に交差し、もう一本4.0m道路がその入口の道路に接した三方道路に囲まれた敷地。 公園入口の道路は公園へ來訪者を誘導するかの様に樹木が生い茂っている。 やはり、公園をこの建物のコンセプトの芯に据え、フォマルを避けカジュアルに近い柔らかい雰囲気を醸すことが良いのではと思った。 

また、店舗(B1、1、2階)と共同住宅の入口は別々にした。

当然店舗の入口は人通り多い都道側に、もう一つの入口は裏側にあたる道路側に設けた。 しかし、この入口と施主の入口は区分できなかった。 尚、施主との打合せ時には些細なことと思われることであっても打合せ議題にのせ了解、または再考を幾度も経た上納得をいただいた。 例えば、1階の店舗はGLより約400mm下げお客さんが入り易く、2階の店舗へは幾分でも低くとの意図。 これは北側斜線による4、5階のカット部分を幾分でも少なくできる。 但し、地下店舗は深くなる。 地下はドライエリアを二箇所とり地上のグリーンが僅かではあるが感じられ、何かの時避難できるように階段を設け、壁からの持ちとし軽快感を持たせた。

アントレパルク1
アントレパルク2

NKビル :  世田谷区

(近隣商業地域  準防火地域  第3種高度地区  敷地面積 約116㎡)

二人の施主がそれぞれの土地に各々の店舗ビルとした(解体時それぞれ独自に出来る)  その結果、二つの建物であるが一つの建物に見え、当然、階段も二つになるが一つに見えるようにセンターに分割の目地を入れ、手すりに目線がきて不自然になるのを避けた。 

因みに、各々の敷地面積は58㎡、58㎡、当然各々の建築確認申請をした。

NKビル1
NKビル2

カールドカーサ : 世田谷区

(第1種低層住居専用地域  準防火地域  第1種高度地区 近隣商業地域  防火地域  第3種高度地区  敷地面積 約970㎡)

環八と世田谷通りの交差点の近くに約1000㎡のこの辺りではかなり大 きく、二つの用途地域がまたがる土地。 環八から20m以内が近隣商業地域、残りが第一種低層住居専用地域。施主の大きな木造住居、蔵と納屋、お稲荷さんと井戸があった。 全て取壊し施主の住居と共同住宅とし近隣商業地域内は4階、残りは3階とした。建物を道路、隣地境界側に配置し、真ん中を庭に、簡単に言うとドーナツ形にした。施主の入口は他の道路に面している。入居者の入口はもう一方の道路に面していて、このドウナツの中庭に入り二つの階段とELVが上階の住居者を導く。 入居者が言葉を交わさなくとも顔見知りになり、あたかも家族の一員のような感じがいつの間にか生じるのでは。 施主の意図したものはこの空間があれば、クリスマスなどでささやかなパーテイを開き帰宅してきた人達が加われれば、いや挨拶だけでも、コミュニュケーションの場にできる。多摩川の花火の時誘っていただいた。 4階の踊り場と廊下にかなりの人がやって来た。なかには初めて大家さんの顔を見た人も居たかも知れない。

カールドカサ1
カールドカサ2
カールドカサ2

コルネット :  世田谷区

(第2種低層住居専用地域  準防火地域  第1種高度地区  敷地面積 約444㎡)

路地状敷地のため共同住宅は不可との役所の見解。 専用住宅か長屋しか建てられなかった。 このような条件だったので長い間駐車場にしていた。共同住宅としてこの土地を活用したいがとの相談を受けた。役所に不可の理由を追求した結果、但し書の500㎡以内なら他の条件を満たせばOKとなった。 その中には厳しい条件も含まれていた。施主のコンセプトは煙突の付いた落ち着つきのある大きな住宅風にしたいという要望だった。

それ故、道路からのアプローチは入居者が自分の家に入って行くとの感じを持てる、という事から始まり、1階の人は問題無いと思われるが2階、3階の人はゲートから階段に近づくにつれて、戸建感を持てる様にと試行錯誤した。

コルネット1
コルネット2

ピーステラス : 世田谷区

(第1種低層住居専用地域  準防火地域  第1種高度地区)

プラン上、二つの建物を階段と廊下で繋いでその上部に屋根をかけた。 木造2階建。 

ケンペイ率が厳しいので一つにまとめると建築面積がどうしても大きくなるのと中間部分に空間があるとゆったりした感じが持てるのではと、施主にご理解いただいた。しかし、その結果、道路斜線が屋根の棟のほんの一部だがカットせざるを得なかった。 施主はこの処置は好まなかったため、バルコニーの角をカットして道路からの保有距離を大きくして緩和処理処置を使ってクリアした。

ビーステラス

カーサ クリサンティモ : 世田谷区

(第1種低層住居専用地域  準防火地域  第1種高度地区 第2種住居地域  準防火地域  第2種高度地区 敷地面積 約920㎡)

用途地域が環八から20.0mの間が第二種住居地域、残りが第一種低層 住居専用地域。 この用途地域境界を境に高層棟と低層棟に分けざるを得ないが、高層棟の窓先空地は環八側に面する。この環八の騒音をどう処理するか、特に窓を開けて居る時の騒音処理。低層棟はこの高層棟が騒音を遮ってくれるという利点もある。また、オートロック・EVT・管理人室・階段等のレイアウトが入居者にとってどう機能するか、便利かということもあるが建物全体の雰囲気つくりや入居者の安らぎの気持ちが持てる事が大きく関わってくる。  

そこで、4.0m道路側に回廊風の通路を設け中庭とし、先のオートロック等のある出入口、その反対側に自転車置場とした。 施主に説明したがその中庭の部分は駐車場にするとのご要望があった。土地の有効利用から将に言い得ている。 

しかし、この回廊は無駄なスペースのようですが入居者の気持ちを和らげたり、道行く人にとっても興味を持てる空間となるのではなど何回かのやりとりを交わし納得いただいた。

 

カーサクリサンティモ1 
カーサクリサンティモ3 
カーサクリサンティモ2 
カーサクリサンティモ4

MIC HOUSE : 世田谷区(自由ヶ丘駅から徒歩5分)

(第2種住居専用地域(当時)  準防火地域  第2種高度地区  敷地面積 約80㎡)

鉄骨3階建、施主の帰国時の滞在中のすまいとして3階を、1階を店舗、2階は自

社のOFFICE。外壁はALC版(ア)100を使用。 外壁2階、3階部分の仕上りはレンガタイル、1階の外壁は珪藻土塗り仕上げ。 

全体をレンガタイルとしたかったがALC版は2層部分しかタイル貼りを認めていない。(メーカーの保証範囲) 1階外壁のリニューアル時脚立で対応できる。外部窓は木製(防火認定品)サッシュ。

MICHOUSE

マイアイナ : 世田谷区

施主は南の島が好みでこのビルの名前(マイアイナ)もその地の言葉である。

意味は“超自然的な力が生を豊かにしてくれる。”  計画の段階でこの言葉が出ていた訳ではないが、南の島というスピリッツがコンセプトなのだと理解した。具体的に言うとのどかなエモーションが育つ場所かなと思い、例えば、道路から入口までの長さを気にしてなるべく長くして、天空からの光と風が入居者、或いは訪れてくれた人の気持ちをちょっとでもいい気分にさせることが出来たとしたら成功。

マイアイナ1
マイアイナ2

MICビル(1) : 目黒区 自由が丘   (自由ヶ丘駅より徒歩3分)

(商業地域  防火地域  敷地面積 約100㎡)

施主のコンセプトは最優先にテナントを導入することだった。 

テナントが決まればテナントの希望を全面的に聞き取り計画の骨子とした。

この物件の場合、テナントは青山にある建物のようにしたいとのことだった。 費用が嵩むので一応施主に報告すると、施主は自由ヶ丘に合わないよとのことだったがテナントの希望通りにするとのことで決着。

MICビル1

MIC ビル (2): 目黒区 自由ヶ丘(自由ヶ丘駅より徒歩3分)

(商業地域  防火地域  敷地面積 約96㎡)

MIC ビル(1)と同一施主。 既にテナントは決まっていた。

設計意図はそのテナントとの打ち合わせで進めて行く。 鉄骨3階建の店舗で外壁をRCで小叩き仕上げ。1階、2階店舗を繋ぐ階段を中央に大きくが要求されたものだった。 尚、3階はOFFICE。

MIC2

MICビル (3): 目黒区(目黒通りと自由通りの交差点)

(第1種住居地域  準防火地域  第2種高度地区)

用途は会社の本社ビル。 目黒通りの車の騒音と排ガスの影響をいかに抑えるかがファサードにも機能上にも影響する。 この会社のプロデュ-スするアイテムは女性服なので当然それを実感できるようなものでなくてはならない。ファサードは会社の顔の一つである。

MIC3

自由ヶ丘インターナショナルテニスカレッジ : 目黒区

第1種低層住居専用地域  準防火地域  第1種高度地区)

この土地は閑静な住宅街で、テニスクラブハウスは原則として建てられない地域。公開による聴聞を行って近隣住民の了承を得なければ建てられない。個別訪問や説明会による説明をして了承のための記名捺印をもらった。反対住民が多く難儀した。この内容から離れるが、反対住民の一人から共同住宅の仕事を頂いた。クラブハウスを配置した位置は約3.0mの高低差があった。2階建とし、1階をRCとして土圧を負担させた。1階と道路のレヴェルを揃えた、平屋建ての感がある。また、この2階は受付やミーテングの場とし、バルコニーを含めテニス場が一望できた。

自由が丘インターナショナル

ガーデン杉の木 : 目黒区(自由ヶ丘テニスカレッジの隣)

(第1種低層住居専用地域  準防火地域  第1種高度地区)

自由ヶ丘インターナショナルテニスカレッジの公開による聴聞時にお会いした近隣住民の一人から(テニス場に接している)共同住宅の注文を頂いたのがこの土地です。 設計者としてそのテニスカレッジの反対理由を認識させるために注文をくれたのではないかと思ったぐらいでした。 とにかく、テニス場の騒音、ほこり、夜間照明、日時(含む休日)等が入り混じり、それを処理出来なければ入居者から安らぎの場として受け入れてもらえない難しい問題、ちょっと他に例をみないものでした。

ガーデン杉の木

クレセジュール : 大田区 

(住居地域  準防火地域  第3種高度地区  敷地面積 約195㎡)

RC造 5階建 最上階は施主の住まい、他は全て賃貸住宅。将来2住戸を1住戸に変更可能なフレキシブルをもたせる事が条件の住戸が1/3程あった。 

クレセジュール

プレミール洗足 : 大田区

(近隣商業地域  準防火地域  第2種高度地区、第1種低層住居専用地域  準防火地域  第1種高度地区敷地面積 約410㎡)

RC造 地下1階 店舗、1階 店舗、2階~5階 住居。 1階の回廊を伝って行くと地舗、1階店舗、2階~への入口へと何気にその回廊が誘導して行く。全戸ワンルームだが界壁をCB(ァ)150 モルタル完全充填とし、将来の動向に対応出来るようにした(施主の希望)。 この地域はかなり静かで車の騒音は殆ど無かったが施主の希望で複層ガラスにした。

プレミール1
プレミール2

センターコート HARU : 大田区

(第2種住居専用地域  準防火地域  第1種高度地区  敷地面積 約380㎡)

RC造 3階建 縦割り半分は施主使用、残りは共同住宅。出入り口はそれぞれ独立。施主の住戸は外階段で各階に、1階は祖父母、2階施主、3階子息夫婦。

中庭が屋上まで吹き抜けていて、各戸面している。

センターコート1
センターコート2

ヒルズ白金 : 港区

(第2種住居専用地域  準防火地域  第3種高度地区  敷地面積 約300㎡)

二つの道路に挟まれた角地、閑静な住宅地。近くにはある国の大使館、女子大等

がある。目黒駅からは徒歩約17分の距離。ケンペイ率が低いので住戸を田の字に配置し田の中心を広くしてこのビルの玄関、中庭、階段。また、田の字の中芯から各住戸へ入る玄関を入ると正面に中庭(坪庭);錆び砂利が小川の淵を囲み、大名竹等で各戸のプライバシーを確保した。また住戸の内部は雁行させて玄関の戸を開けてもダイレクトに内は見えないようにした。

ヒルズ白金

ジュネス 山手 : 豊島区

(第1種中高層住居専用地域  準防火地域  第3種高度地区  敷地面積 約130㎡)

2つの道路に挟まれた敷地でこの2つの道路に約3.0mの高低差があり、2階から

4階の3層は高いほうの道路から上がり、1階は低い道路から入る。勿論、1階から全ての階へ行ける。ただ、長くて3層なのでELVは設置しなかった。また、1フロアー3住戸を旨としたが、特に、1階と2階のメゾネットを2戸設けファミリーとした。

ジュネス1
ジュネス2

リーフ アグルーメ

第1種低層住居専用地域  準防火地域  第1種高度地区  敷地面積 約365㎡)

RC造 地下1階、地上3階の4層建。 この周辺に次から次へ同じ施主からトータル4棟の建築の注文をいただいた。 施主のご要望をお聞きしていると、共通するものが沢山有り、一つの村造りの様な感を呈してきた。なんでも、入居希望者が捜しに来て目指した建物が満室である時、空きのある建物を案内すると気に入って決めてくれるので、便利にしているとの話をいただいた。 

その設計時、田谷区に空きアパートが1万軒あるので、心して取り掛かれ、外観はもとより平面計画を従来に無い魅力あるものとの難しい注文でした。それに増して、この建物は2012年12月完成の予定。入居希望者があまり動かない時期。まだ足場がある時期から募集を開始した。チラシにはフリーハンドのパースをも入れた。 年内に1戸でも2戸でも決めたいという意向は言うまでもない。

足場解体時には90%の入居者決定となった。建主さんのしっかりしたコンセプトと熱意が導いたと言い得る。

リーフ1
リーフ2

コットンハウス (A棟)、(B棟) : 横浜市 保土ヶ谷区 上星川

第1種住居地域  防火指定なし(当時)  第1種高度地区 敷地面積(A)410㎡ (B)473㎡)

相鉄線上星川 高低差約9.0mの低い方の土地。 緩いカーブの道路に沿った細長い変化の有る土地。 A棟、B棟の二つに分けた。エキスパンション不要、出入口への短いアプローチを考えての事。 それぞれの建物長さは約27.0m、44.0mトータル約70.0m。 70.0mの土圧をどう抑えるかが建設するかどうかのポイントだった。 擁壁を造って宅造地にすると宅造法上の問題もあり、建物で処理する方法をとった。 下部は建物の基礎,上部は建物から梁で支える。 土圧壁と外壁の間はドライエリアとし玄関への廊下になる。

ファサードはあたかも街並が長く続いているというイメージ。

コットンハウス

キャビンズ (A棟)・(B棟) : 川崎市 高津区

(住居地域  準防火地域  第3種高度地区  敷地面積 (A棟)約250㎡、 (B棟)約260㎡)

当地は田園都市線 梶ヶ谷駅から徒歩5分ぐらいの所に立地。 木造2階建共同住宅が敷地を隣接して2棟;(A棟)(B棟)とした、双方の土地は当然接道している、しかし、両棟への出入り口はA棟からの一箇所のみとした。 防犯のチェックはここ一箇所で出来る。当然、避難経路は各棟にある。深い屋根を特徴としバルコニーの手摺から1m出した。妻側も屋根を伸ばし現しの木材で支えた。

キャビンズ

立川ビル : 市川市(立川駅から徒歩6分)

(第2種住居専用地域  準防火地域  第2種高度地区  敷地面積 約300㎡)

1階をオーナ会社使用の事務所、 2階~4階は女性を対象とした住戸(ワンルーム)壁収納造作ベッドを設置、いわば、手ぶらでやって来てもその日から使えること(引越し荷物不要)が他と特に異なる。

立川ビル1
立川ビル3
立川ビル2
立川ビル4

秋田邸 : 四国 徳島県

木造2階建 専用住宅 渦潮がすぐそこに見られるぐらいの海の近く。 しかし、塩害風害は無い。 施主の思いはスイスの田舎によくある柱、梁、筋交等の木の肌が外部に現れているような建物、だった。上棟式には餅を撒いた。近隣の人達が喜んで祝ってくれた。